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佐世保の歴史

佐世保の成長と市民生活の向上

10 佐世保市の現況と将来

 [佐世保市の現況]
(一)人口問題
 昭和50年(1975)には、25万人を超えていた本市の人口も次第に減少し、平成12年(2000)の国勢調査による人口は24万838人となり、かろうじて24万人台を維持するに止まった。
 これは各年間において、死亡数を出生数が上回り、自然増となってはいるものの、転入数と転出数の比較では、自然増以上の転出超過となっていることによるものである。主な原因としては、市内に雇用の場が少なく、多くの若者が市外へ職を求めていることがあげられる。
 また、人口構成においては、65歳以上の人口が増加する一方、出生率は低下しており、少子高齢化が進んでいる。
(二)市内中心部の空洞化
 人口の減少傾向に反し、世帯数は年々伸びをみせ、昭和40年(1965)からの10年間で、10,000世帯以上も増え、その後もこの傾向は変わらず、核家族化が大きく進展している。
 これは、折からの高度経済成長の波に乗り、郊外における宅地開発や大型ショッピング店の進出等が相次いだ ことから、若い世代の人達が、郊外の車庫付住宅を競って求めたことが大きな要因となっている。
 このことから、市内中心部で自動車の入らない斜面住宅地等では、空き家が多く見られ、また、商店街にも空店舗が目立つなど、市内中心部の空洞化が進行している。
 [課題と対策]
(一)生活支援システムの整備  少子化の要因としては、女性の社会進出を支える環境やシステムが十分でないことがあげられ、子どもの健(すこ)やかな発達を社会全体で支援する地域社会づくりが求められている。
 また、高齢者や障害者が安心していきいきと暮らしていくための環境整備も不十分であり、社会における活躍の場の創出や質の高い保健、医療、福祉サービスの提供が必要である。
(二)教育、文化システムの整備
 本市には、先史時代からの貴重な遺跡等が多く存在し、また明治時代には鎮守府、戦後には米軍基地が設置されるなど、他市にない特異な文化がみられる。
 このような本市の特性を踏まえた、個性を伸ばす教育、文化システムの整備が求められている。
(三)産業育成システムの整備
 本市の産業構造は、造船を中心とした機械金属系企業に偏(かたよ)っており、新たな付加価値の高い産業の育成が求められる。
 また、観光面においては、素晴らしい自然の恵(めぐ)みである九十九島と、全国有数のリゾート施設であるハウステンボスとの相互連携が、今後の市内観光の活性化にとって重要である。
(四)都市環境システムの整備
 本市は平地が少なく急傾斜地が多いことから、水量豊富な河川がなく、慢性的な水不足の要因になるとともに、大雨による河川の氾らんやガケくずれが起こりやすい地形となっている。
 また、斜面地では無秩序に街がつくられ、道路は狭く建物が密集しており、都市機能が十分に果たせない状況も起きている。
 このことから、今後の街づくりにおいては、地域住民の意志を反映するとともに、自然環境に配慮しながら計画的な整備を図っていくことが重要である。
 [これからの佐世保]
 これまでの都市づくりは、人口の増加や定住を前提とした都市基盤の整備を中心に進められてきた。
 しかし、情報化や国際化の目覚ましい進展による、個人の価値観の多様化や地方分権推進の動きなどにより、これまでの画一的なハード中心の都市づくりから、都市の個性を生かした快適で住みよい街づくりへの転換が必要となってきた。
 これを受けて、佐世保市では平成9年10月に、来るべき100年に向けた都市づくりのあり方として、恵まれた自然環境との共生を前提に、いきいきと暮らし、働き、遊べる「市民一人ひとりの幸せのためのまちづくり」を目指した総合計画を策定した。
 この中で佐世保市の将来像として、ひと(個としての市民)が交流しながら個性と能力を発揮し、ゆとりと豊かさを実感できる「ひと・交流創造都市」とすることを定め、その実現に向け、様々な施策が進められており、新たな100年への飛躍が期待されている。

表10 佐世保市の人口、世帯数の推移

写真26 平地の少ない市街地

写真27 自然豊かな九十九島

資料5 佐世保駅周辺将来想像図

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